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理念・院長のあいさつ
理念
人を愛し、病を究める
院長あいさつ
一般財団法人大原記念財団
清水病院 院長
角田 耕也
一般財団法人大原記念財団清水病院(以下、清水病院)は、昭和35年7月1日、福島市南沢又の現在の場所に開院し、精神科を主とした病院として入院診療及び外来診療を行っています。開院当時は周囲には建物がなく水田やりんご・桃の畑が一面に広がり、平原の中にぽつんと建っていた病院だったといいます。精神医療は、”入院中心の時代”から”地域中心の時代”に大きく変わりました。
以前は精神科の病気は治療が困難といわれていましたが、薬物療法をはじめとする治療の進歩もあり、最近は症状がずいぶんコントロールできるようになりました。
社会資源も徐々に整備され(まだまだ不十分ですが)、入院期間はかなり短くなり、症状がよくなれば退院し地域で生活する方々が多くなっています。
現在は法律面や国の施策からも地域精神医療の推進が示されるようになりましたが、清水病院では、開院当初の早くから「精神科病棟の開放化」という方向性を打ち出し、社会から隔離するのではなく地域全体で精神障害者を支えようという考え方で、病院周辺の地域の方々の多大な御理解のもと、自由で優しい精神医療を築きあげてきました。
平成2年に共同作業所を開設、続いて平成3年には訪問看護体制を確立しました。
さらに、平成5年には当院最初のグループホームを開設し、その後も清水病院家族会(昭和43年1月発足)の協力を得ながらグループホームや共同住居等との連携をはかり地域生活を支えています。また、平成9年にはデイケア(小規模)を開始し、利用者の増加に伴いリフォームを加え、平成23年8月からは大規模デイケアに拡大しました。
病院周辺の水田や果樹畑は民家やアパートになり、”平原の中の病院”から”住宅地の中の病院”に変わりましたが、初期の頃からの精神医療に対するスタイルは現在も変わらず続いております。
さて、ストレス社会といわれる今日、不眠症、うつ病、ストレスによる心の病気、アルコールの問題などが増え、メンタルヘルスの重要性が盛んに強調されるようになってきました。
さらに高齢化社会に伴う認知症の問題、またこの度の東日本大震災のような災害に伴う心のケアなど、精神科が診療、相談、ケアに携わる機会がますます増えてきております。最近は精神科クリニックも増え、精神科に対する敷居も低くなり受診しやすくなってきました。
誰もが遭遇する心の不調、心の病です。
何かございましたら早めにお気軽に受診していただければ幸いです。